「非正規雇用」恐れるな 社労士NPO 高校生らに「出前」講座
社会保険労務士らでつくるNPO法人(特定非営利活動法人)「あったかサポート」(京都市下京区)は、高校生や大学生を対象に、労働基準法や社会保険の仕組みを教える出前講座を始める。アルバイトやパート、契約社員など正社員でない「非正規雇用」や離職が増える中、法律を学んで自らの雇用条件を守り、働く意欲を高めてもらう狙いだ。メンバーは「非正規雇用という現実を受け入れた上で、人生を切り開いてほしい」としている。
厚生労働省によると、15-24歳の非正規雇用者の比率は、1990年には男女とも20%だったが、2005年には40%を超えた。フリーターの数も、03年に217万人と、10年間で倍増している。雇用形態が複雑化する中、不当な労働条件で働かせたり、無理に自主退職を迫られたりするケースも多いという。
しかし、非正規雇用でも社会保険の適用を受けられるなど、法律を学ぶことで権利や身分を守り、トラブルに巻き込まれた場合にも対処することができる。非正規雇用という現実と向き合いながら、働く環境を改善することが可能という。
出前講座は、会員の社会保険労務士が高校や大学、専門学校に出向く形で行う。労働基準法や雇用保険法などの法律を講義するほか、労働現場での実例も示す。解雇された際や病気になった場合などのケースごとに、相談できる行政機関の窓口についても紹介する。高校の進路指導担当の教員も対象にする。派遣料は1回1万円。
笹尾達朗常務理事(54)は、「非正規雇用や離職を恐れず、もし失敗したと思っても再出発できる力をつけてほしい」と話している。
非正規雇用について、あまり何も知らずに恐れている人も多いのではないでしょうか!?まずは知ることから始めましょう!